【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!


「菫花」

 え? 今誰かに呼ばれたような気が……。

「気のせい……?」

 そう思っていたのだが……。

「菫花」

「……えっ!?」

 文晶……? どうして、文晶がここにいるの?

「久しぶり」

「……なんで?」

 離婚した元夫である文晶が、私のそばへと歩みよってくる。

「なんで、あなたがここにいるの?」

「ちょっと、話があって」

「話?……私は話すことなんて、何にもないけど」

 今さらなに? 別れた元妻に会いに来るなんて、どういう心境?

「帰って」

 追い返そうと思い、文晶にそう告げるが、文晶は私に「菫花、少しだけでいいんだ」と詰め寄る。

「私はあなたと話すことなんてない」

 文晶を追い返そうとしたが、文晶は諦めていない様子だった。
 
「菫花、俺やり直したいんだ、もう一度」
 
「……はっ?」

 何をふざけたことを……。今さらどの面下げて来たわけ?

「俺、菫花と別れてわかったんだ。 俺にはやっぱり、君が必要だ」

 その言葉を聞いた瞬間に、大きなため息がこぼれた。

「あのさ……どの面下げて来たか知らないけど、私はあなたとやり直す気持ちなんて、これっぽっちもありませんから」

「そんなこと言わないでくれよ、菫花」

 呆れた……。まさか、浮気したこと忘れたとか言わないよね?

「どの面下げて私に物言ってんの? 浮気したのはそっちだよね?……なのに今さらやり直したいとか、ふざけてんの?」

 なんかわからないけど、絶妙にイライラする。

「俺が悪かったんだ、全部。 君の言うとおりだ。俺が君を傷付けたことに変わりはない」

「……あのさ、今さら開き直ったって、やり直すつもりないから私」
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