【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!
ワクワクした気持ちを抑えながらお好み焼きを作る準備をしていると、家のインターホンが鳴った。
「はーい」
「あ、菫花さん? 俺」
「今開けるね」
玄関の鍵を開けると、眞紀人くんが「菫花さん、お待たせ。 プリン、買ってきたよ」とニコリと笑ってみせる。
「ありがとう。 上がって」
「お邪魔しまーす」
金髪の眞紀人くんだけど、やっぱり金髪が似合うな。パーマが緩めにかかっていて、そのパーマすら眞紀人くんにとても似合っている。
「プリン、冷蔵庫入れておくね」
「お、ありがとう」
プリンを冷蔵庫にしまい「適当に座って。今お好み焼き焼く準備するね」とキッチンからお好み焼きの材料を混ぜたボウルをリビングへと持っていく。
「わかった」
「……あ、コーヒーでいい? インスタントだけど」
眞紀人くんは「うん、全然いいよ。ありがとう」と微笑む。
「なんか手伝おうか?」
「ううん、大丈夫。座ってて」
眞紀人くんは「遠慮なくなんでも言って。俺もやるからさ」と言ってくれるけど、その気持ちだけで充分だ。
「うん、ありがとう」
インスタントのコーヒーに、ケトルで沸かしたお湯を二人分のマグカップに注ごそうとしていると、眞紀人くんが「菫花さん」と私の名前を呼ぶ。
「え? なに?」
「会いたかった」
「……へっ?」
「俺、すごく会いたかった。菫花さんに」
急にそんなことを言われると思ってなかった私は、びっくりしてしまった。
「菫花さんは、俺に会いたかった?」
まるで「会いたかった」と答えてしまいそうになりそうな、言葉だった。
「答えて。 会いたかった?俺に」
「……会いたかったよ、すごく」