【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!
明日那に言われると、なんか嬉しい。
「夫婦なんてものはさ、結局赤の他人って言うじゃん? てことは、アンタたちは赤の他人のままだったってことだよ」
「赤の他人、ね……」
まあ確かに、赤の他人って言うよね……。
「過去のことを後悔するくらいなら、過去のことを忘れるくらい幸せになってやりなさいよ。 それで、文晶とやらを逆に後悔させてやればいいじゃない」
「……後悔、ね」
利用されるだけの結婚なんて寂しくて、悲しくて、虚しいだけだと私は知っている。
「眞紀人とやらに幸せにしてもらって、見返してやりなよ」
私は「うん」と頷きながらも、このままうまく行くとも思えない気がしていた。
なんでなのかは、わからない。 だけど、直感でそう感じていた。
「私は結構アリだと思うよ?」
「え、なにが?」
「再婚よ、再婚!」
さ、再婚……!? いやいや、早い早いっ!
「でもさ、アイツを見返せる方法ってそれじゃない?」
「え?」
「眞紀人とやらと再婚して、最高の幸せを掴むことが何より一番苦痛なことだと思うよ。 そもそも眞紀人とやらと結婚しちゃえば、アイツはアンタと再婚することは不可能な訳だし」
「……なるほど」
確かに、それは明日那の言うとおりではある。 アイツは自分の人生のステータスに必要なもの、それを私に求めている。
だからそのステータスを壊してしまえば、アイツの思い通りになんてなる訳がない。 そのステータスを壊すには、諦めさせるには、もうそれしかないような気がしてならない。
「アンタはアイツに利用されたんだから、そのくらいのことしてもバチなんて当たらないわよ。 いい仕返しになるんじゃない?」
「……確かに、そうかも」