【完結】バツイチですが、恋人のフリをお願いした年下イケメンくんからアプローチされて困ってます!


「……文晶、あなたに私の人生を否定する権利も、認める権利もないのよ。 あなたは私の人生をぶち壊した張本人なのよ? そもそも、私はあなたに認められたくなんてない」

 私が電話越しでそう伝えた時、文晶は「クソッ……。お前みたいな単細胞な女、俺の方からお断りだっつーの!」と怒りの声で電話が切れた。

「……はあ」

 すごく疲れた。本当に、疲れた……。

「眞紀人くん……やったよ」

 私、初めて文晶に勝ったよ。 眞紀人くんがいなくても、私は文晶に言いたいことを言えた。
 もうあの時のおどおどしてた時の私とは、違う。 私はもう一人じゃないってわかったから、強くなれなんだ。

「ありがとう……眞紀人くん」

 眞紀人くんのおかげだよ、眞紀人くんがいなかったら私……こんなふうに言えなかった。
 こうやって一人で戦うことも出来なかった。 私はもう、一人じゃないんだ。

 私はすぐに眞紀人くんに電話を掛けた。

「もしもし、菫花さん?」

「眞紀人くん……私、一人で戦えたよ」

「え?……何かあったの?」

 心配する眞紀人くんに、私は「文晶に、全部ぶちまけたよ。 言いたいこと、全部言えた。……眞紀人くんがいなくても、戦えたよ」と電話越しに伝えた。

「菫花さん……大丈夫? 辛くない?」

 眞紀人くんの声はすごく優しくて、聞くだけでホッとする。

「思ったより……大丈夫だった。 意外と、辛くない」

「……そっか。 大丈夫なら、いいんだけど」

「心配しないで。……私はもう一人じゃないってわかったから、だから向き合えたし、戦えたんだ」

 眞紀人くんは「菫花さん、強くなったんだね」と笑ってくれた。

「うん、これも眞紀人くんのおかげだよ。……ありがとう」
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