その恋、連載にしてやるよ〜人気作家に溺れていくなんて、聞いてません〜
「そのお子さん……神堂先生の子供だったってこと、ないんですか?」

気づいたら、私はそう口にしていた。

神堂先生はクスクスと笑った。

「美咲ちゃん、面白いこと言うね。」

「だって……」

涙が出そうだった。

「抱いてたんですよね。彼女のこと……」

言ったあと、自分でも気づいた。

私は今、焼きもちみたいな気持ちになっている。

昔の彼女に。終わった恋に。なのに、悔しい。

神堂先生は少し姿勢を変え、私の方に向き直った。

「セックスの時は、必ず避妊してた。だから、それはない。」

淡々と、でも優しく言われて、余計に胸が痛くなった。

なんだか悲しくて、私はうつむいた。

「……1%も、ないんですかぁ……」

それを聞いて、神堂先生はまた私の髪に触れた。

その手の温かさが、どうしようもなく優しくて、私はますます泣きたくなった。

「優しいね、美咲ちゃん。でも、残念なことに――俺、真面目だったからさ。彼女に対して。」
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