その恋、連載にしてやるよ〜人気作家に溺れていくなんて、聞いてません〜
部屋に入ると、社用スマホに神堂先生から“おやすみ”のメッセージが届いていた。

なんだか、胸がじんわりとあたたかくなる。

「今度は、こっちに連絡くださいね。」

私は自分のスマホから、連絡先を送った。

“OK。”

すぐに返事が届く。まるでリアルタイムで恋が動いているみたいだった。

“今日はありがとう。”

先生のメッセージを読みながら、声が聞こえてきそうな気がした。

“俺、明日からーーー

そこで文が切れて、私は思わず画面を見つめた。

……何? 何が始まるの?

“……小説書き始める。”

私はぱちくりと瞬きをした。ああ、そっちか。

……うん、そっちが本題だった。

そうだよね、書いてもらわなきゃ困るんだった。

恋に浮かれてた自分が、ちょっと恥ずかしい。

“はい、頑張ってください。”

そう返信すると、神堂先生からすぐに返事が届いた。

“君のおかげだよ。今日のデートは実に楽しかった。ネタにできる。”
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