Pleasure Treasure(プレジャ、トレジャ)
5、with you(6)
「30分後には起きてたとか」
「俺の記憶によれば、10回目の
涼ちゃんコールで目が覚めたと思う」
「えええー」
「このまま起きなかった時の
反応が気になってまどろんでみました」
悪びれない旦那様に、むっと頬を膨らませる。
内心、呆れるがこういう所も好きなんだと再認識する。
「あの時、菫子、もっとこっちとか、
言ってたの寝言じゃなかったのね」
「あそこで気づくとおもったんやけど」
「鈍くてごめんなさいね!」
声を荒らげても涼は余裕の表情だった。
些細なことで怒ることもない。
怒るとしたら、菫子が自分を大事にしなかった時だろう・
菫子は、涼にお湯をかけて、小さな手でぽこぽこと
彼の厚い胸板を叩いた。
髪を撫でる手に、顔が熱くなってくる。
(かなうわけないじゃない。
私が先に好きになったんだもの。
その時点で負けているわ)
「菫子はそれでええよ。そのままでおって」
涼は大きな体で、後ろから菫子を包み込む。
肩に触れた手は、ごつごつと骨張っていて、
妙な色気を感じてしまう。
もう何年も一緒にいるし、お風呂だって数え切れないくらい
一緒に入っている。
「……ママになるのに子供っぽくていや」
ぽつり、呟くと笑う声がした。
「それなら、俺もパパになるんや。
あんまり気にせんで自然体でええと思う。
変わらないものも変わるものもすべて愛おしいんやから」
しみじみ呟く涼は、緩やかな引力で菫子を抱きしめる。
身重の彼女を気遣い、決して力が強くならないよう
配慮していた。
わかっているから、菫子も自分から彼の背中に腕を回す。
ぎゅーっとしがみついたら、ふう、と息をつく音がした。
「あかんで」
「え?」
「堪えがきかんようなっても責任とれんで」
ドキッとすることを言い放つ涼だが、頬とおでこ、首筋に
甘やかなキスを落とすだけだ。
菫子は、泣き笑いの表情になる。
「馬鹿っ」
「それって要するに好きで好きでしゃあないってことやろ」
いけしゃあしゃあと言う男だと菫子は思う。
見上げると浴室の照明の下、口元をゆがめる涼が見えた。
ぐうの音もでなくなる。
涼に反論する言葉を持ち合わせていなかった。
素直になれない時の悪態なのは自覚していた。
「……うん」
顎を掴まれていて顔を背けられない。目が泳ぐ。
「俺も同じや」
熱く重なる唇。
角度を変えて繰り返されたキスに、本気にさせるとまずいと悟った。
「俺の記憶によれば、10回目の
涼ちゃんコールで目が覚めたと思う」
「えええー」
「このまま起きなかった時の
反応が気になってまどろんでみました」
悪びれない旦那様に、むっと頬を膨らませる。
内心、呆れるがこういう所も好きなんだと再認識する。
「あの時、菫子、もっとこっちとか、
言ってたの寝言じゃなかったのね」
「あそこで気づくとおもったんやけど」
「鈍くてごめんなさいね!」
声を荒らげても涼は余裕の表情だった。
些細なことで怒ることもない。
怒るとしたら、菫子が自分を大事にしなかった時だろう・
菫子は、涼にお湯をかけて、小さな手でぽこぽこと
彼の厚い胸板を叩いた。
髪を撫でる手に、顔が熱くなってくる。
(かなうわけないじゃない。
私が先に好きになったんだもの。
その時点で負けているわ)
「菫子はそれでええよ。そのままでおって」
涼は大きな体で、後ろから菫子を包み込む。
肩に触れた手は、ごつごつと骨張っていて、
妙な色気を感じてしまう。
もう何年も一緒にいるし、お風呂だって数え切れないくらい
一緒に入っている。
「……ママになるのに子供っぽくていや」
ぽつり、呟くと笑う声がした。
「それなら、俺もパパになるんや。
あんまり気にせんで自然体でええと思う。
変わらないものも変わるものもすべて愛おしいんやから」
しみじみ呟く涼は、緩やかな引力で菫子を抱きしめる。
身重の彼女を気遣い、決して力が強くならないよう
配慮していた。
わかっているから、菫子も自分から彼の背中に腕を回す。
ぎゅーっとしがみついたら、ふう、と息をつく音がした。
「あかんで」
「え?」
「堪えがきかんようなっても責任とれんで」
ドキッとすることを言い放つ涼だが、頬とおでこ、首筋に
甘やかなキスを落とすだけだ。
菫子は、泣き笑いの表情になる。
「馬鹿っ」
「それって要するに好きで好きでしゃあないってことやろ」
いけしゃあしゃあと言う男だと菫子は思う。
見上げると浴室の照明の下、口元をゆがめる涼が見えた。
ぐうの音もでなくなる。
涼に反論する言葉を持ち合わせていなかった。
素直になれない時の悪態なのは自覚していた。
「……うん」
顎を掴まれていて顔を背けられない。目が泳ぐ。
「俺も同じや」
熱く重なる唇。
角度を変えて繰り返されたキスに、本気にさせるとまずいと悟った。