Pleasure Treasure(プレジャ、トレジャ)
外伝「好きな人と親友とのクリスマス」(2)
会うならやはり三人がいい。
「パートナーがいないという意味では、みんなまとめてクリスマスぼっちね」
「ぶっ。せやな……。バイト入れようかな」
「みんな一人なんだし三人でクリスマスパーティーでもしましょうよ。
菫子は草壁君と二人きりは拒否るだろうし?」
「両片思いやし二人きりは気まずいか」
「両思いでしょ」
「両片思いってことにしといて」
「わかったわよ。というわけで、菫子への連絡は草壁君がお願いね」
「……わかりました。永月姐さん」
「誰が極道の姉御(あねご)よ!」
「永月も声張り上げることあるんやな……」
感心したように言われてしまった。
私もお節介を焼いていないで踏み出さなきゃ。
三月からは新天地へ旅立つんだから。
(菫子のように強くなりたいな)
帰宅したタイミングで伊織が電話をかけてきた。
今日、涼ちゃんと会うと言っていたけどその報告だろうか。
「菫子……草壁君とのことはどうするつもりなの?」
単刀直入で言われ唖然とする。
「へ。どうもこうもしないわよ。
ちょっと前にお別れしたばっかりでしょ」
あの日から一ヶ月も経っていない。
別れの現場の第三者だったから間違いない。
「三谷さんは二人がうまくいくの願ってくれてるわよ。
私、彼女のこと誤解してたけどさっぱりしてていい人よね」
「薫さんはいい人なのよ! 昨日も実はお茶して」
「だったら彼女のためにも幸せにならなくちゃ。
大親友の伊織さんも応援してるのよ」
「どうしたの。伊織は一番の親友よ」
「一番の親友は二人が上手くいったのを見届けたいの」
「……う、うん。わかってるの。
伊織がずっと見守ってくれてて感謝してる」
「いいこと教えてあげるわ。
草壁君はこのままでいいとは思ってないんだって」
「はっ……」
伊織は、探りを入れてきたんだ。
「せっかく両思いなんだから、
友達以上恋人未満のままでいるのはもどかしいじゃない?」
言葉に詰まった。
「とりあえずこの後、草壁君から
連絡が来ると思うから楽しみに待ってなさい」
「……えっ……待って。困る」
焦りを覚えたがそのまま通話は切られた。
動画だったら私の慌てた表情も丸わかりだったろう。
お風呂から上がったら、電話が着信を知らせていた。
(くっ……連絡先を教えるんじゃなかった!)
薫さんと別れた後、半ば強引に交換させられた連絡先。
彼らが付き合っていたころは連絡先も交換していなかった。
(だから偶然会えると嬉しくて仕方なかった)
草壁涼とフルネームで表示されている画面に、
そわそわと落ち着かない気持ちになる。
何回か電話はしていてもまだ冷静になれない。
「パートナーがいないという意味では、みんなまとめてクリスマスぼっちね」
「ぶっ。せやな……。バイト入れようかな」
「みんな一人なんだし三人でクリスマスパーティーでもしましょうよ。
菫子は草壁君と二人きりは拒否るだろうし?」
「両片思いやし二人きりは気まずいか」
「両思いでしょ」
「両片思いってことにしといて」
「わかったわよ。というわけで、菫子への連絡は草壁君がお願いね」
「……わかりました。永月姐さん」
「誰が極道の姉御(あねご)よ!」
「永月も声張り上げることあるんやな……」
感心したように言われてしまった。
私もお節介を焼いていないで踏み出さなきゃ。
三月からは新天地へ旅立つんだから。
(菫子のように強くなりたいな)
帰宅したタイミングで伊織が電話をかけてきた。
今日、涼ちゃんと会うと言っていたけどその報告だろうか。
「菫子……草壁君とのことはどうするつもりなの?」
単刀直入で言われ唖然とする。
「へ。どうもこうもしないわよ。
ちょっと前にお別れしたばっかりでしょ」
あの日から一ヶ月も経っていない。
別れの現場の第三者だったから間違いない。
「三谷さんは二人がうまくいくの願ってくれてるわよ。
私、彼女のこと誤解してたけどさっぱりしてていい人よね」
「薫さんはいい人なのよ! 昨日も実はお茶して」
「だったら彼女のためにも幸せにならなくちゃ。
大親友の伊織さんも応援してるのよ」
「どうしたの。伊織は一番の親友よ」
「一番の親友は二人が上手くいったのを見届けたいの」
「……う、うん。わかってるの。
伊織がずっと見守ってくれてて感謝してる」
「いいこと教えてあげるわ。
草壁君はこのままでいいとは思ってないんだって」
「はっ……」
伊織は、探りを入れてきたんだ。
「せっかく両思いなんだから、
友達以上恋人未満のままでいるのはもどかしいじゃない?」
言葉に詰まった。
「とりあえずこの後、草壁君から
連絡が来ると思うから楽しみに待ってなさい」
「……えっ……待って。困る」
焦りを覚えたがそのまま通話は切られた。
動画だったら私の慌てた表情も丸わかりだったろう。
お風呂から上がったら、電話が着信を知らせていた。
(くっ……連絡先を教えるんじゃなかった!)
薫さんと別れた後、半ば強引に交換させられた連絡先。
彼らが付き合っていたころは連絡先も交換していなかった。
(だから偶然会えると嬉しくて仕方なかった)
草壁涼とフルネームで表示されている画面に、
そわそわと落ち着かない気持ちになる。
何回か電話はしていてもまだ冷静になれない。