バンパイア君は私に甘々でメロメロ

【おまけ】すみれの覚醒★

椎名すみれ。24歳、会社員。

ずっと「しっかり者の先輩」なんて思われてきたけど、最近、自分でもわからないくらい心がぐちゃぐちゃだ。

全部、黒川香月のせい。

一つ年下の後輩。普段はクールで真面目で、ちょっと不器用な男の子。…だったはずなのに。

あの夜、残業帰りに階段から落ちかけた私を助けた黒川は、血を見た瞬間、顔を真っ赤にして言った。

「先輩…その血、舐めさせてもらっていいですか」

その言葉を思い出すだけで、今でも心臓がばくばくする。

冗談だと思った。
でも黒川は本気で、苦しそうで…。

私が「いいよ」って答えたら、黒川は信じられないくらい優しい顔をして、私の傷を舌でそっと舐めた。

──その瞬間、電流が走ったみたいに全身が熱くなった。

「やっぱり先輩の血、美味しい」って、甘い声で囁かれた。

その夜から私はもう黒川のことしか考えられなくなった。

なのに、次の日の黒川は、何事もなかったみたいに澄ました顔をしてて。

「私ばっかりがドキドキしてる…ばかみたい」

そう思って距離を置こうとしたのに、黒川はあっさり私の壁を越えてくる。

「先輩、今日の夜空いてますか?」

なんてさらっと誘ってきて、夜の街で笑ったり、いきなり甘い目で抱きしめようとしたり。

そのたびに、心臓が壊れそうになる。

「だ、だめ!恥ずかしい!」


またある夜。会議室でぐったりしている黒川を見つけた。

「先輩の血、なめさせてもらっていいですか…」

あの顔が、苦しそうで切なくて、断れなかった。

指先を舐められたとき、頭が真っ白になって、全身が痺れたみたいだった。

「やっぱり先輩の血、美味しい…」

黒川の熱い吐息が肌に触れて、私の中の理性が溶けていく。

黒川は時々、すごく真剣な顔で言う。

「俺、先輩を壊すくらい欲してしまうかもしれません」

怖い。でも、その言葉すら甘くて、体の奥がじわっと熱くなる。

金曜のあの夜、黒川の秘密を聞いた。

「先輩の体液は、甘くて、いい匂いで、止まらないんです」

そう言いながら、黒川は切なそうに笑う。

そして、私をベッドに押し倒して、そっと囁く。

「先輩、いいですか?」

私も、黒川が欲しくて仕方なくなってた。

その夜は──
熱くて甘くて、何度も名前を呼ばれて、何度も求められて。

気づいたら夕方まで眠ってて、隣で微笑む黒川の顔を見たら、また胸がいっぱいになった。

「先輩、夕飯どこか行きましょう」

そう言う黒川の声が、優しくて心地よくて。

はっきりわかった。

私は黒川に翻弄されている。

でも、私も黒川を欲してる。

黒川が欲しがるなら、全部あげたい。血も、身体も、心も。

私、黒川に夢中だった。

もう自分が自分じゃない。でも、それが幸せで、苦しくて、甘くて仕方ない。

黒川と一緒にいると、世界がとろけてしまいそうなんだ。
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