夏休みの自由課題について
「こんなこと言うと怒るかもしれないけど、もしかして私が集めてきた都市伝説に似た七不思議を探してきてるんじゃない?」

疑いの目を持ってそう言うと、岡田さんは何度も瞬きをして次にぷっと噴き出して笑いだしてしまいました。

静かな図書館内で岡田さんの笑い声が響いて、慌てて周囲を確認しましたけれど幸いにも誰もこちらを気にしていないようです。

「だって、おかしいじゃない? こんなにも次々符号していくなんて」

小声で言うと、岡田さんはようやく笑うのをやめて私をジッと見つめてきます。

まっすぐな目で見つめられるとなんだか緊張してしまって、不本意ながら私の方から目をそらしてしまいました。
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