夏休みの自由課題について

おまけに話をする内容も幽霊や妖怪といったこの世ならざるものの話に目を輝かせている。
男はそんな女に早々に愛想をつかしてしまったのだ。

けれど自分のわがままで主人に頼み込み一緒になったので、そう簡単に離縁もできない。
かといってこの女の話を毎夜聞かされるのではたまらない！

そこで男は考えたのだ。
この女が使い物にならなくなり、屋敷から追い出されてしまえば問題ないんじゃないかと……。

『少し外の空気を吸わないか』
主人の計らいでふたり一緒に休暇をもらったとき、男は妻を連れ出した。

屋敷のそばにはおだやかに吉▲川が流れていて見る者の心を安堵させる。