Blue Moon〜小さな夜の奇跡〜
小夜の演奏が終わると、想はマスターに挨拶して素早くバーの出口から出る。
そのまま客室に向かい、小夜が来るのを今か今かと待ちわびていた。

三十分後に部屋のチャイムが鳴り、想は駆け寄ってドアを開ける。
目の前にいる小夜の腕をグッと引き寄せ、ドアが閉まり切るのを待てずに、小夜の唇を奪った。
小夜はドアに背を押し当て、驚いたように目を見開く。

「んっ、想……」

逃れようとしても許さず、想はますます熱く深く小夜に口づける。

「想……。もう、だめ」

甘い吐息交じりの小夜のささやきは、想の欲情をかき立てた。
小夜を一気に抱き上げるとそのままベッドへ向かい、横たえるや否やすぐさま覆いかぶさる。

込み上げる想いをすべてぶつけるように、想は小夜の身体を隅々まで暴いていく。
優しく抱く余裕すらない。
小夜への愛に溺れ、もはや我をも忘れそうになる。

「小夜……。小夜、愛してる」
「ん、想……」

うわ言のように呟き、互いの身体が溶け合いそうになるほど求め合った。
< 117 / 123 >

この作品をシェア

pagetop