Blue Moon〜小さな夜の奇跡〜
新たな環境
七月に入ると、新しいスタッフの男の子が入ってきた。
なんでも、アメリカの有名なジャズの音楽院を卒業して帰国したばかりだという。
「佐川 光です。よろしくお願いします」
いかにもアメリカ帰りといった金髪と着崩したファッションに、おー、新たな世代の人種だーと思いながら、小夜も皆と一緒に拍手で迎える。
「佐川くんはジャズピアノが専攻だそうです。それに二十三歳と若いし、お客様のお問い合わせにも頼もしく答えてくれると思います。みんな、よろしくね」
「はい」
店長の言葉に返事をしながら、同い年か、と小夜はもう一度しげしげと彼を見る。
「えっと、佐川くんはしばらく小夜についてもらおうかな。同じピアノ専攻だし、確か年も同じよね?」
すると彼が、「えっ!」と驚いて小夜を見つめた。
「ほんとに二十三歳っすか? 十七くらいかと思った」
「ええ!? まさか」
「いや、だって。アメリカだと多分お酒出してもらえないっすよ。どう見てもティーンエイジャーですって」
「うっ……。すみませんねえ、大人の色気がないもんで」
「ははは! まあ、いいっすよ」
なんだこのノリは?と小夜は眉をひそめる。
(軽いなあ。嫌味っぽく返しても通じないし。文化の違い?)
この先が思いやられるが、しばらくは彼についていなければならない。
店長が「じゃあ、朝会終わり。今日もよろしくお願いします」と締めて解散となった。
なんでも、アメリカの有名なジャズの音楽院を卒業して帰国したばかりだという。
「佐川 光です。よろしくお願いします」
いかにもアメリカ帰りといった金髪と着崩したファッションに、おー、新たな世代の人種だーと思いながら、小夜も皆と一緒に拍手で迎える。
「佐川くんはジャズピアノが専攻だそうです。それに二十三歳と若いし、お客様のお問い合わせにも頼もしく答えてくれると思います。みんな、よろしくね」
「はい」
店長の言葉に返事をしながら、同い年か、と小夜はもう一度しげしげと彼を見る。
「えっと、佐川くんはしばらく小夜についてもらおうかな。同じピアノ専攻だし、確か年も同じよね?」
すると彼が、「えっ!」と驚いて小夜を見つめた。
「ほんとに二十三歳っすか? 十七くらいかと思った」
「ええ!? まさか」
「いや、だって。アメリカだと多分お酒出してもらえないっすよ。どう見てもティーンエイジャーですって」
「うっ……。すみませんねえ、大人の色気がないもんで」
「ははは! まあ、いいっすよ」
なんだこのノリは?と小夜は眉をひそめる。
(軽いなあ。嫌味っぽく返しても通じないし。文化の違い?)
この先が思いやられるが、しばらくは彼についていなければならない。
店長が「じゃあ、朝会終わり。今日もよろしくお願いします」と締めて解散となった。