Blue Moon〜小さな夜の奇跡〜
新年最初のバーでの演奏の日。
小夜はマスターから、バレンタインコンサートについて聞かされていた。
「この日もクリスマスと同じように、カップル向けのディナーを予約制でご用意します。またあの時のように、光くんと藤原さんで演奏してもらえないかな? とっても好評だったので」
「わかりました。彼に聞いてみますね」
翌日、早速職場で話をしてみると、光は二つ返事で引き受ける。
「やるやる、やりますとも」
「ほんと? よかった。じゃあマスターとの打ち合わせに一緒に行ってくれる? 来週の土曜日の、私の演奏の前に相談したいって」
「オッケー」
そして土曜日。
仕事終わりに二人で連れ立ってバーに向かった。
「今回はバレンタインにちなんだ愛の曲がメインでお願いします。前回と同じ流れで、光くんのソロ、二人のセッション、それから藤原さんのソロ。そんな感じで」
「わかりました」
打ち合わせはスムーズに終えたが、問題は選曲だ。
「愛の曲かあ、なにがいいかな」
「バレンタインだから、チョコレートのCMソングは?」
おどける光に「絶対だめ」と真顔で牽制する。
「光くんは、ジャズとかシャンソンとか色々ありそうだね。私もクラシックから選んでおこう」
「クラシックこそ、色々ありそうだろ? 愛の曲なんて」
「それが案外、ドロドロだったりするのよね。今でいう不倫だったり略奪愛だったり」
「そんな背景、詳しい人しか知らないって。聴いた感じがロマンチックだったらいいんじゃねえ?」
「そうかなあ」
そう言って考え込んだ小夜は、想に聞いてみようと思い立った。
小夜はマスターから、バレンタインコンサートについて聞かされていた。
「この日もクリスマスと同じように、カップル向けのディナーを予約制でご用意します。またあの時のように、光くんと藤原さんで演奏してもらえないかな? とっても好評だったので」
「わかりました。彼に聞いてみますね」
翌日、早速職場で話をしてみると、光は二つ返事で引き受ける。
「やるやる、やりますとも」
「ほんと? よかった。じゃあマスターとの打ち合わせに一緒に行ってくれる? 来週の土曜日の、私の演奏の前に相談したいって」
「オッケー」
そして土曜日。
仕事終わりに二人で連れ立ってバーに向かった。
「今回はバレンタインにちなんだ愛の曲がメインでお願いします。前回と同じ流れで、光くんのソロ、二人のセッション、それから藤原さんのソロ。そんな感じで」
「わかりました」
打ち合わせはスムーズに終えたが、問題は選曲だ。
「愛の曲かあ、なにがいいかな」
「バレンタインだから、チョコレートのCMソングは?」
おどける光に「絶対だめ」と真顔で牽制する。
「光くんは、ジャズとかシャンソンとか色々ありそうだね。私もクラシックから選んでおこう」
「クラシックこそ、色々ありそうだろ? 愛の曲なんて」
「それが案外、ドロドロだったりするのよね。今でいう不倫だったり略奪愛だったり」
「そんな背景、詳しい人しか知らないって。聴いた感じがロマンチックだったらいいんじゃねえ?」
「そうかなあ」
そう言って考え込んだ小夜は、想に聞いてみようと思い立った。