「コンテスト用シナリオ」隠れストーカーな犬系後輩との同棲が始まります!?

エピソード3


「えっと…これがここで… よし!終わった!」

私は片付けて部屋から出ようとするが先ほどのことを思い出してなかなか出られない

「先輩~?かれこれ一時間ぐらいそこにいますけど大丈夫ですか?」

犬川くんが心配して部屋前に来てくれたのかな…

「うん、大丈夫!」

私がドアを開けて出ると犬川くんがぎゅぅっと私に抱きついてきた

「い、犬川くん…?」

「良かった… 先輩が怒っちゃったかと思いました… 僕のこと、嫌いになってませんか…?」

犬川くんがうるうるとした瞳で私を見つめる

「大丈夫だよ? 私は犬川くんのこと、大好きだから!」

「もう、先輩… 簡単に大好きなんて言わないでくださいよ…」

私が犬川くんの顔を見ると真っ赤に照れているようだった

「僕も先輩のこと、大好き…ですよ…?」

犬川くんが照れた顔のまま私を見つめて話した

「う、うん…!」

すると、ピンポーンとインターホンが鳴る

「わ、私、出てくるね!」

「あ、待って!」

私が犬川くんの声を無視してドアを開けるとナイフを持った男が私を刺そうとして来る

あ、私、死ぬんだ… 今、ここで…

「危ないっ…!」

私が身構えた時、痛みが無く目を開けると…犬川くんがどこから持ってきたのかも分からない木刀で戦っている

「先輩は警察を呼んでください! それまでは僕が止めます!」

「わ、分かった!」

私が部屋の奥に行こうとすると男が叫ぶ

「美愛!行くな!俺と一緒に死のうよ!」

私はビクビクと震えながら電話を手に取る

「も、もしもし… 警察ですか…!」

「お前に美愛先輩は渡さねぇよ!」

犬川くんが男と戦うこと10分後に警察が到着し、男が連行される

「やめろ! 俺は美愛と一緒に死ぬんだ! 離せ! 美愛も俺も相思相愛なんだよ!」

すると、犬川くんが男に近づいて行く

「どっちにしろお前に僕の美愛先輩は渡しませんよ」

「ぼ、僕の…?」

私が頬を赤らめながら聞き返すと犬川くんも頬を赤らめる

「あはは… 僕のって言っちゃいました…」

2人で微笑みながら話していると男が叫ぶ

「黙れ! 甘酸っぱい雰囲気出してんじゃねぇよ! このバカップル!」

「俺が馬鹿でも美愛先輩にそんなこと、言わないでください!」

2人が言い争っていると男がパトカーに乗せられ、女性の警察官さんが来る

「カップルさんなんですね! お幸せに」

「カップル…? 違いますよ?」

私がきょとんとしながら答えると警察官さんが問う

「でも、彼氏さん、カップルって言葉に対して違うって言ってませんでしたよ?」

警察さんがそう言うとボフっと言う音と共に私の頬が真っ赤になった
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