15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
窓が開くと、海さんは苦笑交じりに言った。

「兄さん、一応、今後近づかないように先方から念書取ってきたよ。」

「……ああ。仕事できるな。」

玲央さんが低く答え、差し出された封筒を受け取る。

その仕草もどこか沈んでいて、私の心が少しだけ痛んだ。

海さんはちらりと助手席の私に視線を向け、興味深そうに首を傾げた。

「で、彼女……いくつ?」

玲央さんは少しだけ間を置いてから、答えた。

「……二十歳だけど。」

「へえ……やるね、兄さん。」

海さんが軽口を叩くと、玲央さんは少し睨むように視線を投げたが、それ以上は何も言わなかった。

「付き合ってんの?」

「ああ。」

その一言に、私は思わず玲央さんの横顔を見つめた。

本気なんだ――そんな強い意思が、言葉の裏にあった。

海さんは目を細めて私を見つめると、ふっと笑った。

「……ま、兄さんが幸せなら、それでいっか。」
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