15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
玲央さんは黙ったまま、私の手を握ってくれた。

その温もりが、どんな言葉よりも優しかった。

「まっ。ホテル行く時は同意書書いてもらった方がいいよ。」

唐突な海さんの言葉に、私は思わず息を呑んだ。

「……同意書?」

玲央さんの声が低くなる。

軽く睨みつけるような目で、弟を見た。

「あとで“このセックスは合意のもとではありませんでした”って、言われないようにね。」

「……海っ!」

苛立った声で玲央さんが呼び捨てにする。

その声音に、怒りと焦り、そして照れが混ざっていた。

だけど海さんはどこ吹く風で、ひらりと手を振った。

「じゃ、俺はこれで。お幸せに~」

気楽な足取りで、彼は車の前から離れていった。

「……あの野郎、セックスの同意書って……」

玲央さんが小さく悪態をつく。けれど次の瞬間、助手席の私の方をちらっと見る。

「あ……」
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