15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
視線が合った瞬間、私は恥ずかしさに耐えられなくなって、そっと顔を背けた。

頬が熱い。頭の中が真っ白になる。

玲央さんは、黙って私の赤くなった顔を見ている。

「見ないでください……」

ぽつりと、声がこぼれた。

すると、玲央さんがふっと息をついた。

「……俺も今、顔真っ赤かもしれない。」

そう言って、照れ隠しのように笑った。

私たちの間に、静かであたたかな空気が流れた。

玲央さんは、静かに車を止めた。

見慣れた私の家の前。だけど、今日は少し違う景色に見えた。

「……ひより。今日は、ありがとう。」

初めて、呼び捨てで名前を呼ばれた。

それだけで、心が跳ねる。

「いえ……私のほうこそ……」

言葉を探していると、玲央さんがこちらを向いた。深くて優しい、真っ直ぐな眼差しが胸に届く。

「俺、ひよりのこと守るから。」

その言葉は、重くて、あたたかくて、ずっと欲しかったものだった。

「そのつもりで。」

冗談みたいに言うくせに、目は本気だった。

「……はい」

震える声で返事をすると、玲央さんは満足そうに微笑んだ。

「じゃあ、また連絡する。」

そう言って車を降り、手を振って去っていく背中。

私は玄関に入ることも忘れて、いつまでもその姿を見送っていた。
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