15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「一ノ瀬さんくらいの年頃は、女が欲しい盛りですよねぇ?」

わざと大きな声で。私に聞かせるように。

嫌な予感がした。

「……あーあ、可哀想。男に我慢させてるなんて、彼女失格だわ。」

胸がズキンと音を立てて痛んだ。

悔しくて、恥ずかしくて、どうしていいかわからなかった。

だけど――その時だった。

「……あのさ。」

いつもは穏やかな玲央さんの声が、低く、鋭くなった。

彼女の前に歩み寄り、距離を詰める。

「俺、本気だから。」

その一言に、空気がぴりつく。

「だから――大切にしてるだけだけど?」

玲央さんの目は、まっすぐだった。

「ひよりに無理強いなんて、する気ない。あいつが、俺を選んでくれるまで待つつもり。」

彼女が笑い飛ばそうとするよりも早く、玲央さんは言い切った。

「……そういうの、わかんないなら二度と口出すな。」
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