15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
そう言うと玲央さんは、手に取っていたシンプルな白いお皿を見せてきた。

周囲にゆるやかな波型の模様が彫られていて、たしかに上品なデザインだ。

「これの方がいいじゃん。」

「え〜。シンプルすぎません?」

私が不満そうに言うと、玲央さんはにやりと笑った。

「シンプルなのがいいんだよ。飽きがこないし。」

そう言いながら、私の反応をよそに、その白い皿をカゴにポンと入れてしまう。

「それじゃあ、つまんないもん。黒猫のほうが可愛いし、食卓が明るくなるよ?」

私がそう反論すると、玲央さんがふっとため息をついて、私の顔をじっと覗き込んできた。

「……あのさ。黒猫の皿使ってるオジサンって、キモくない?」

「えっ、キモくないです!」思わず強く否定した。

でも、玲央さんは真面目な顔のままで続ける。

「……ひより。俺、もう三十六歳なんだよ。俺の身にもなってくれよ。」

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