15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
真顔のまま、玲央さんがため息をつく。

そしてそのまま、白いお皿だけをカゴに入れて、さっさとレジへ向かってしまった。

「ちょ、待って! 三十六歳の身になれって……私、まだ二十歳なんですけどっ!」

店内に響かないよう、私は小声でぼやいた。

まったく、大人の余裕か何なのか――でも、そんな玲央さんもやっぱり好きなんだ。

私は負けじと、黒猫シリーズのスプーンとマグカップを手に取る。二人分。ちゃんとお揃い。

そして数分後。お互いに袋を提げて、車に乗り込んだ。

エンジンをかけた玲央さんが、ちらっと私の袋の中を覗く。

「……えっ? 買ったの?」

「はい。お揃いです。」

私はニコッと笑って、マグカップの箱を少し持ち上げて見せた。

すると玲央さんは、一瞬ぽかんとしたあと――

「……まじか、やられたな。」

「ふふ。おうちで一緒に使いましょ。」

玲央さんは顔をそむけるようにして、窓の外を見ながら呟いた。

「……もう、ひよりのペースだな、俺。」

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