15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「俺、さくらの初めて、貰った。」

私は、思わず両手で口を塞いだ。

「えっ、いつの間に!? え? 二人って付き合ってるの?」

驚きの連続に思考が追いつかない。

すると誠一は、照れくさそうに笑いながらも、どこか真剣な顔で私を見た。

「男はさ、好きな女との夜は……いつだって、特別に想ってるよ。」

その言葉は、玲央さんへの不安で揺れていた私の心に、静かに沁み込んでいった。

(……玲央さんも、あの夜を特別に想ってくれてたのかな。)

さくらが席に戻ってきた頃には、私は少しだけ、穏やかな気持ちを取り戻していた。

でも一つだけ、はっきり言えることがある。

――あの誕生日の夜から、私はこの恋に、浮かれていた。

初めてだったから。大人の愛に触れたから。玲央さんに抱きしめられて、私は“特別”になれた気がしていた。

でも、それって本当に“愛されてる”ってことなんだろうか。

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