15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
玲央さんはほんの一瞬だけ目を見開いたが、すぐに穏やかな微笑みに戻った。

「じゃあ、あと二日か。……のんびりしてればいいよ」

「はい……」

嬉しいはずなのに。

退院できることは、いいことなのに。

なのに、なぜか胸が苦しかった。

あと二日しか、ここでは会えない――そう思うと、言葉が詰まった。

「今まで、ありがとうございました」

私は、思いを抑えて礼を言った。

すると玲央さんは、わずかに眉をひそめた。

「いいや。お礼を言うのは、俺の方だよ」

そう言って、そっと膝の上から小さなブーケを取り出した。

まるで宝物のように抱えていたそれを、私に差し出す。

「今日の花も、君に似合う色を選んだ」

私の胸の奥に、あたたかいものがじわっと広がっていった。

こんなふうに優しさをくれる人に、私はもう……惹かれずにいられなかった。
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