15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
“日本有数の財閥系企業『一ノ瀬グループ』。

その跡継ぎとして注目を集めるのが、現副社長・一ノ瀬玲央氏。

経営手腕はもちろんのこと、メディア露出を避けるミステリアスな存在としても話題に。”

写真の彼は、スーツ姿で笑っていた。

でも私の知っている彼――毎日、花を持ってお見舞いに来てくれる彼とは、まるで違う世界の人のようだった。

「……御曹司……?」

その事実が、そっと心に落ちる。

私が命を懸けて助けた相手は――

ただの“素敵な人”ではなく、

この国の未来を背負うような、大きな存在だったのかもしれない。

その日の夜、私は何度も寝返りを打った。

深く深く、夜の帳に沈んでも、心だけが眠ってくれない。

「御曹司だったんだ……」

ぼそりと呟いたその言葉が、胸に沁みる。

小説の中でしか見たことがない存在。

どこか遠くて、現実味がなくて。

それでも私は――。

「……はは。」

乾いた笑いが漏れた。
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