15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
その答えが見つからないまま、私は朝まで、ただ布団の中で目を閉じていた。

翌日。昼下がりの病室に、いつもと少し違う空気が流れ込んできた。

「こんにちは。」

ドアの向こうから現れたのは、玲央さん――だけではなかった。

その隣には、スーツ姿の男性がいる。

玲央さんより少し若く、どこか飄々とした雰囲気だ。

「弁護士。一ノ瀬 海です。兄の付き添いで伺いました。」

「……弁護士? 付き添い?」

私はきょとんとしたまま立ち上がろうとして、慌てて玲央さんが止めた。

「無理しないで。彼は俺の弟なんだ。」

「弟さん……?」

驚いていると、海さんが手を差し出してきた。

「どうぞ、握手でも。」

「……あ、はい。」

その手を戸惑いながら握ると、彼はにっこりと笑った。

「さて、急な話で申し訳ないんですが――入院費はこちらで持たせてもらいます。兄がお世話になってますので。」

「え? でも……」
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