15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
私は思わず、玲央さんを見た。

「玲央さん、そんな……私は保険で払いますから。」

「まあまあ、お嬢さん。」

海さんが軽く手を上げて、ウィンクをひとつ。

「貰えるものは貰っておく。これはね、世の中を渡る処世術ですよ。」

茶化すようなその笑顔に、思わずくすりと笑ってしまった。

「でも、それじゃ私が……」

「玲央がどうしてもって言うからさ。兄貴ってば、妙に律儀でね。」

「……海、余計なことは言うな。」

玲央さんは小さくため息をついて、弟を一瞥した。

「ま、あとはご本人同士で。俺はここで失礼しますね。」

そう言って海さんは軽く頭を下げ、スタスタと病室を後にした。

残された私と玲央さんの間に、少しだけ静けさが落ちる。

「……ごめん。勝手に連れてきて。」

「いえ。なんだか楽しい人ですね、弟さん。」

「うん、まあ。……でも俺とは全然違うだろ?」
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