15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「……はい。」

そして私は、心の中でそっと願った。

この“最後の日”が、どうか終わらなければいい――と。

差し出されたサンドイッチをひと口食べて、私はそっと玲央さんを見た。

彼も、同じたまごサンドを頬張っている。

「ん?」と気づいたように目が合う。

「今日は、家で休まなくていいんですか?」

そう聞くと、玲央さんは口元についた卵の欠片を、指で拭ってからペロリと舐めた。

その仕草が、なんだか無防備で可愛くて、私は思わず小さく笑った。

「家にいても一人だからね。ここには、ひよりさんがいるし。」

何気ない言葉なのに、胸の奥がふわりと温かくなる。

この人は、どうしてこんなにも自然に、心に触れることを言うんだろう。

「明日から、また普通の生活に戻るんですね。」

そう呟いた私の声に、少しだけ寂しさが混じってしまう。

すると玲央さんは、ゆっくりと手を止めて私を見つめた。
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