15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「これで……終わりでしょうか」

その言葉がようやく唇からこぼれた。

玲央さんの表情がふっと揺れる。

「もう、玲央さんに……会えないのでしょうか」

本当は言いたくなかった。

でも、言わなければ終わってしまうような気がして——

次の瞬間、玲央さんの手が私の腕を掴んだ。

「ひよりさん……」

その声は、かすかに震えていた。

そしてその眼差しには、揺るぎない想いが宿っていた。

その時だった。

静かな空気を破るように、車の中から声がした。

「副社長、そろそろお時間です。」

運転手さんの落ち着いた声に、玲央さんは少しだけ眉をひそめた。

「……ああ。」

その一言と共に、彼は車に乗り込もうと背を向けた。

終わる——そう思った。

この数日間が、夢のように過ぎていく音がした。

胸がぎゅっと締めつけられる。

思わず私は叫んでいた。

「ありがとうございましたっ!」

その言葉に、玲央さんの動きが止まった。
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