15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
「本当にそれでいいの?」

さくらが、真剣な顔で私を見つめた。

「その様子だと、本気じゃん。忘れられるわけないよ。」

私は俯きながら、箸をそっと置いた。

そう。

あの人のこと、本気で好きだった。

――いや、今でも好き。

あのとき、車の中で抱き寄せられた腕さえ、今も覚えてる。

優しくて、でもどこか突き放すような温度もあった。

「……何とか、ならないのかな。」

ぼんやりと呟いた言葉に、隣にいた誠一がポンと手を打った。

「でもさ、会社は知ってるんでしょ?」

「えっ?」

「ブログに副社長って書いてたんでしょ?じゃあその会社に行けばいいじゃん。」

「……え、待って。それってまさか――」

「会社の前で待ち伏せすれば?」

「ええっ、それ完全にストーカーじゃん!」

さくらが箸を落としそうになって引いた。

「いやいや、何も変なことしなきゃいいんだよ。偶然を装えばいいの。ちょっと近くに来たとか、面接とかさ。」
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