15歳差の御曹司に甘やかされています〜助けたはずがなぜか溺愛対象に〜
玲央さんは、ちょっとだけ笑った。

その笑顔が、たまらなく懐かしくて愛おしくて。

「来てよかった。」

ぽつりと、そう呟いた私の声に、玲央さんが「ひよりさん」と優しく呼んだ。

気づけば、私は玲央さんにしがみついていた。

抑えきれなかった。ずっとずっと、こうしたかった。

「……会いたかった。」

その言葉が喉の奥からこぼれる。

震える声で、まるで子どもみたいに。

「……俺もだよ。」

玲央さんの腕が、そっと私の背中を包み込む。

この温もりは、本物だ。

まるで時間が止まったみたいに、静かに、ゆっくりと、心がほどけていく。

ビルの前の喧騒も、通り過ぎる人の目も、今は何も気にならなかった。

ただ、ようやく――この気持ちが通じた。

しばらくそのまま抱きしめ合っていたけれど、玲央さんは、そっと私を引き離した。

「ごめん。もう……会わないって、言っておきながら。」

「ううん。」
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