女王陛下のお婿さま
――ファビオは考えていた。どうすればこの状況を打開出来るかと。
この大広間はルイの小隊に制圧されている。女王の両親にも剣が突き付けられ、自分にも……
ファビオは懐に護身用の短剣を隠し持ってはいたが、そんな小さなもの一つでどうにかなる程簡単ではなさそうだ。
会場にいる他の者も、殆どが丸腰だ。剣を持っていたとしても、飾太刀では何も出来ないだろう。小隊が手にしている真剣と違い、飾太刀は戦いに使う様には出来ていないのだ。
そもそも、立ち向かう程の気概がある貴族がいるともファビオは思えなかった。皆、震え上がっているのだから。
突き付けられている剣を煩わしそうに睨みつけながらファビオは、小さく舌打ちをした。
本当だったら――もうとうにクラウスが戻って来ているはずだった。母国ナバルレテにいる自分の小隊を連れて。
ファビオの隊は少数精鋭だ。彼らがいれば、こんな事態になる前に、騒ぎを起こそうとしている輩を極秘に排除できるはずだった。だから、年配者ばかりの自分の従者は使わず、若く足の速いクラウスに頼んだのだが……
どうやら、何処かで計算を間違えたようだ。クラウスに期待し過ぎたのか、それとも道中で何かトラブルがあったのかもしれない。
どちらにしろ、もう事は起こってしまった。
ファビオは視線を隣の部屋へ続く扉へ向けた。その中には、アルベルティーナとルイがいる。
無理にでも部屋に残らなかった事を、彼は後悔していた。ルイの嫌味に短気を起こしてしまった自分に腹が立つ。
この大広間はルイの小隊に制圧されている。女王の両親にも剣が突き付けられ、自分にも……
ファビオは懐に護身用の短剣を隠し持ってはいたが、そんな小さなもの一つでどうにかなる程簡単ではなさそうだ。
会場にいる他の者も、殆どが丸腰だ。剣を持っていたとしても、飾太刀では何も出来ないだろう。小隊が手にしている真剣と違い、飾太刀は戦いに使う様には出来ていないのだ。
そもそも、立ち向かう程の気概がある貴族がいるともファビオは思えなかった。皆、震え上がっているのだから。
突き付けられている剣を煩わしそうに睨みつけながらファビオは、小さく舌打ちをした。
本当だったら――もうとうにクラウスが戻って来ているはずだった。母国ナバルレテにいる自分の小隊を連れて。
ファビオの隊は少数精鋭だ。彼らがいれば、こんな事態になる前に、騒ぎを起こそうとしている輩を極秘に排除できるはずだった。だから、年配者ばかりの自分の従者は使わず、若く足の速いクラウスに頼んだのだが……
どうやら、何処かで計算を間違えたようだ。クラウスに期待し過ぎたのか、それとも道中で何かトラブルがあったのかもしれない。
どちらにしろ、もう事は起こってしまった。
ファビオは視線を隣の部屋へ続く扉へ向けた。その中には、アルベルティーナとルイがいる。
無理にでも部屋に残らなかった事を、彼は後悔していた。ルイの嫌味に短気を起こしてしまった自分に腹が立つ。