響け、希望と愛の鐘
翌朝、玄関前にデモでスピーチする優華の写真が、ナイフで刺されて置かれていた。

恐怖が、彼女の日常を侵食していた。

 行政書士の仕事を終えた優美は、疲れた顔でデモの準備を続けた。

 ボランティアの若い女性、奈穂(なほ)がやってきて、プラカードのデザインを手伝った。

 奈穂は痴漢被害の経験を話し、「優美さんのデモで、初めて声を上げられた」と言う。

 優美は笑顔で応えるが、心の中ではストーカーの影がちらつく。

そこにハギくんが現れ、警察との相談結果を報告する。
 
手土産に、コンビニのパンと新商品のスイーツを持ってきてくれた。

 「優美先輩、監視カメラの映像をチェックしてもらってるけど、証拠が薄いって。

 俺、もっと動きますよ!」

「ありがとう。

でも……家まで来られてると思うと、怖くて」

優美の声が震える。

 
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