響け、希望と愛の鐘
 役所で待たされたため、帰社が遅くなり、その分、ミーティングも長引いた。

今からお昼なのだ。

いつもならお弁当を作るのだが、今日は寝坊した為に、作っていなかった。

せっかくだし、どこか食べに行くか。

「あれ、お昼食べに行くんですか?

一緒に行きましょうよ、優美先輩!

俺、美味しいお店、知ってるんですよ」

半ば強引に連れてこられたお店。

高級な街に似合わない、隠れ家的な素朴な佇まいのお店だった。

内装の所々にグリーンが使われていて、落ち着く。

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