響け、希望と愛の鐘
「私は、役所に取りに行く書類があるので、行ってきます」

「待って!
俺も行かせてくださいよ!

 俺、一応後輩ですからね、優美先輩」

「だから、その呼び方止めてって」

「役所に行く道中もご時世柄、専用お手洗い少ないですからね。

優美先輩1人だと危なっかしくて、行かせられませんよ。

今も、依頼人にストーカーされてるんでしょう、先輩。

ソイツに連れ込まれて乱暴されても、抵抗出来ないでしょう。

先輩は妹の優華(ゆうか)ちゃんと違って魔力もないし。

俺が本気で好きになった人くらい、守らせてくださいよ。
 
ね?

優美先輩」

 ハギくんはそう言って、優美に付き添ってくれたのだった。

< 4 / 104 >

この作品をシェア

pagetop