拾った猫が連れてきたのは傷だらけの不良くんでした
陽乃side

「……ま、帰る場所なんてねぇのにな、」


薄らと晴れていく意識のなか、そんな呟きが聞こえた気がする。


少し目を開き、彼をみる。


「……起きたのか?」


黒く、艶のある髪。睫毛は長く、女優と比べても遜色がないぐらい。


1度見たら吸い込まれそうなほど黒い瞳。


輪郭はシャープで整った顔だ


あまりにも非現実すぎる内容に自然と目が覚める


「、!」


「起きたか」


「……え、帰った……はずじゃ」


「……お前が倒れるから帰れなかったんだよ」


「……すみません」


「いい。これで借りは返した」


じゃあな、そういい去ろうとする彼をみて自然と言葉が出ていた


「あの、」


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