俺様な忠犬くんはご主人様にひたすら恋をする
家に着いて、着替える気力もなく、私はソファに倒れ込んだ。
何も考えたくなかった。

ぼんやりと天井を見つめているうちに、いつの間にか眠ってしまっていたらしい。
気がついたときには外が暗くなっていて、部屋の中はどこか静かすぎた。

――頭が重い。

目の奥がずきずきと痛む。
まぶたも熱っぽくて、身体の芯にだるさがこびりついていた。
疲れと一緒に、感情まで全部が押し寄せてきたせいか…。

寝返りを打って、クッションに顔をうずめた。
あの温泉宿でのことが、頭の中を何度も反芻する。

藤堂の顔。
佐久間さんの声。
自分の気持ち。
本当はどうしたいの?って、誰かに聞かれてるみたいだった。

…でも、まだ答えは出なかった。
目を閉じたまま、私はもう一度眠りに落ちた。
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