俺様な忠犬くんはご主人様にひたすら恋をする
その言葉に反応して、藤堂がソファの隣に腰を下ろした。
肩が触れそうなくらい近くて、心臓の音がうるさく感じる。
私は咄嗟に話題を逸らそうとした。
「……懐かしいね、これ。まだ取ってあったなんて」
笑おうとしたけれど、喉の奥がつまって上手く出なかった。
「瑞希…」
その名前を呼ぶ藤堂の声が、やけに熱を帯びていた。
視線を逸らせばよかったのに、逸らせなかった。
顔が――近づいてくる。
ドクンと、心臓が鳴った。
(キスされる…)
そう思って、私は思わず目を閉じた。
だけど、唇が触れることはなかった。
代わりに、藤堂の額が私の肩にそっと降りてきた。
彼の体温と、静かな呼吸が耳元で感じられる。
「……いままで、ごめん」
ぽつりと、搾り出すようなその声に、私は目を開けた。
何に対しての「ごめん」なのか、彼は言わなかった。
でも、聞かなくても分かった。
言葉にしなかったこと。
離れてしまったこと。
そして、今、こうしてまた迷わせていること。
私の胸の奥が、じわりと熱くなった。
肩が触れそうなくらい近くて、心臓の音がうるさく感じる。
私は咄嗟に話題を逸らそうとした。
「……懐かしいね、これ。まだ取ってあったなんて」
笑おうとしたけれど、喉の奥がつまって上手く出なかった。
「瑞希…」
その名前を呼ぶ藤堂の声が、やけに熱を帯びていた。
視線を逸らせばよかったのに、逸らせなかった。
顔が――近づいてくる。
ドクンと、心臓が鳴った。
(キスされる…)
そう思って、私は思わず目を閉じた。
だけど、唇が触れることはなかった。
代わりに、藤堂の額が私の肩にそっと降りてきた。
彼の体温と、静かな呼吸が耳元で感じられる。
「……いままで、ごめん」
ぽつりと、搾り出すようなその声に、私は目を開けた。
何に対しての「ごめん」なのか、彼は言わなかった。
でも、聞かなくても分かった。
言葉にしなかったこと。
離れてしまったこと。
そして、今、こうしてまた迷わせていること。
私の胸の奥が、じわりと熱くなった。