俺様な忠犬くんはご主人様にひたすら恋をする
「環は……アメリカに行くの?」

静かな声だった。
でも、核心を突いていた。
その問いに、藤堂は一瞬だけ、目を見開いた。
瑞希の目はまっすぐに自分を見ていた。

ほんのわずかの間を置いて、藤堂はふっと力を抜いたように笑った。
あの、ふんわりとした優しい笑顔だった。

「俺はいかないよ」

そう言って、彼は瑞希の髪にそっと触れた。

「行くのは……佐久間さんなんだ」

瑞希の肩から、張り詰めていた力が抜けていくのがわかった。

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