俺様な忠犬くんはご主人様にひたすら恋をする
それからの日々は、特別じゃない、でもとても愛しい時間だった。
忙しい仕事の合間を縫って、ふたりでご飯を食べて、たわいもないことで笑い合って。
それが、幸せで。

シェパードのぬいぐるみはソファの定位置に座っていて、その隣にはラブラドールも並んでいた。

ある金曜日の夜。
ふたりで映画を見終わったあと、ソファで寄り添っていると、
藤堂がふと、静かに言った。

「…また一緒に暮らそう」

それはずっと伝えたかった言葉。
でも焦らず、今なら言えると思えた、確かな気持ちだった。

瑞希は何も言わずに、そっと藤堂を抱き締めた。
あたたかくて、懐かしくて、恋しくて、
これからもずっと、ここにいたいと心から思った。

「……うん」

藤堂の胸の中で、小さくうなずいた瑞希の髪に、藤堂が優しく口づけた。
二人の日々はこれからも続いていく。

Fin
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