あなたに恋する保健室
「ただいまー」
 すっかり辺りが薄暗くなった頃に自宅に到着し、早歩きでリビングに向かう。
「んんん~! 金太郎~帰ってきたよぉ」
 オスのキンクマハムスター・金太郎。私の愛しのペット。
 透明なケースでできた前開きのケージは、金太郎が見えやすいし、開くとすぐにお触りできるから気に入っている。
「ねぇ金太郎。今日いろんなことがあったんだ。聴いてくれる?」
 ケージから私を見つめる金太郎を優しく手で包むように取り出して、人差し指で撫でながら話しかける。
 これが私の日課だ。
「今日はね、十何年ぶりに京ちゃんに会ったんだ。ホントに偶然。まさかあんな男前になって再会するなんて思わなかったから私……」
 金太郎は私が俯くと、口をもきゅもきゅさせながらつぶらな瞳で見つめてくる。
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