姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
#クラゲの本音
Ep.65 きっかけ
新緑の風を感じ始める今日この頃、私はとても晴れやかな気持ちで学校までの道をスキップしていた。
私を利用しようとしたあの女共とはどうなったかというと、まぁ特に何もない。
遊びに行った翌日。
なぜ先に帰ったのかと問われて、「つまらなかったから♡」と満面の笑顔で答えたら、それっきり。
小林円だけがまたオドオドとしてたけど、まぁ知ったことじゃない。
とにかくここ数日の私は機嫌がいい。
周りがほんの少し静かになったから?
それとも、大切なものに気づいたから――なんてね。
教室へ入ると、すぐに席に着く。
アイツらはまだ来ていない。
HRが始まるまでの間、ぼんやりと頬杖をついて待ちぼうけだ。
「ひーちゃん、おはよ〜。」
HR開始5分前。
榛名聖が登校してきた。
声をかけてくれないから気づかなかったけど、近江涼介もちゃっかり自分の席に着いている。