姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
ぽかんと開いた口が自然に笑みを湛えていく。
「あはっ……、はは……!」
すんごい面白い。
……群れないと何もできない女って、ホント胸糞悪い。
好き勝手にぶつけられる暴言を一身に受け止める。
“尻軽” “男好き” “最低”
全部全部正しい。
私がアンタらの好きな男を全員誑し込んでやった。
平静を装った大きな目が爛々と輝く。
目の前の女共が憎らしそうに私を睨めば睨むほど、私の心はスッとする。
“一方的にやられて悔しくねーの?”
――悔しいわけないじゃない。
そうなる様に仕向けたのは私だ。
“やられたらやり返せばいーのによ!”
――やり返すってか、先手を打ってやってんの。
全ての女に仕返ししてるの。
“仕返しってより、正当化してあげてるみたい。”
――アイツらのしてることを?それは、違う。
心臓も脳もドクドクと脈を打って高揚する。
ほらね、私のしてることは完璧な復讐で――……
高揚のピークで、突然知らない男の名前飛び出してきて固まった。
目を見張り、ギギ、と音がしそうなくらいゆっくりと首を動かして、集団の後方で振り絞る様にそう言った女の方を見る。
ソイツの顔を見た瞬間、開き切った瞳孔がさらに大きく開いた。