姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
見れば、“わけわからねー”とでも言いたげな渋い顔で、目を泳がせながらこっちを見ている。
シャーペンを握る手も止まっていた。
「何よ?」
こっちこそ“わけわからねー”なので、訝しげに首を傾げる。
「いや、おかしいだろ!
なんで聖がお前んちの夕飯知ってんだよ。
で、なんでさも当たり前のように食いに行こうとしてんだよ。」
「なんか知らない間に榛名聖と渉兄ちゃんが友達になってたから?」
きょとんとして首を傾げ曖昧に答える。
だって私にも詳しい理由なんてわからないのだ。
「何だそれ……」
理解不能とばかりに広瀬真は引き気味に呟き、忘れようとするかのように勉強に戻っていった。
――まあとにかくそんな感じで、私と――
というかウチの家族と榛名聖との距離がちょっと縮まった
という変化だ。