姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
「あとね、もうひとつ……
傑とデートできたお礼、涼介くんにしたいなって。」
“お礼”として誘われたのが自分と姫。
男女2人ずつの外出。
つまりはそういうこと、だ。
「余計なお世話です。」
一切表情を変えず一刀両断した涼介に、“怒らせてしまった”という焦りが美咲の顔に浮かぶ。
それを見た涼介が、少し煩わしそうに眉を顰めた。
「……怒っているわけではないです。」
言ったところで、美咲はその言葉を疑って涼介の顔色を気にしているように見ている。
自分の表情が変わらないからだろう……
そんなことはわかっているが、これ以上なにかしてやる義理もないわけで。
「そ、そっか!なんかごめんね!
じゃあ今日は普通に遊びにきたと思って楽しもうね!」
なんとか場を和ませようと明るく笑う美咲に、涼介はうんざりして小さくため息をついた。