姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―

Ep.102 おでかけ土産と帰り道


順路を全て回ると、出口前に少し広めの土産物コーナーがあったので立ち寄ることになった。

ぼんやりとその空間を見て回っているとそこに傑兄ちゃんと有馬美咲がまとわりついてくる。

「ひーめ、ぬいぐるみ見てるの?これ好き?兄ちゃんが買ってやろうか?」

「姫ちゃん!こっちにイルカのぬいぐるみもいるよ!」

「ウザいのが2倍になった。」

両サイドにラッコとイルカのぬいぐるみを近づけられてげんなりする。

どっちもいらねぇとぬいぐるみを持つ傑兄ちゃんと有馬美咲の腕を振り払い別のコーナーへと逃げ込む。

「素直じゃないね。」

「だろー?そこが可愛いんだよ。」

陳列棚の影から追ってこないかと2人を見ていると、見当違いなことを言って笑い合っている。

ぬいぐるみなんて興味ないわ!

傑兄ちゃんの中の私は幼稚園児くらいで成長が止まっているし、有馬美咲の中の私のイメージもそのくらいの子どもなのだろうからこの意気投合は頷ける。

こんな形で私を利用して傑兄ちゃんと距離を縮めるなんて。
恐るべし、有馬美咲……!

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