姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―

まだこっちを微笑ましく見てくる2人を毛を逆撫でる猫の如く威嚇していると、後ろから声をかけられた。

「何やってんだよ」

近江涼介だ。
いつもの無表情が今は慈愛に満ちた神の微笑みの様に神々しく見える。

「助けて!兄ちゃん達がものすごくウザい!」

ワッと感情を噴き出した私を、近江涼介は冷静に見下ろす。

「可愛がられてるみたいでよかったな。」

「よくない!なにも!なにひとつ!」

何コイツ!話聞いてた!?
無表情ロボットめ、誰だこの顔が神々しいとか言った奴!

ふと、近江涼介の手に可愛らしい海の生き物パッケージの小さな包みが3つ乗っているのを見つけた。

「……なにそれ、買うの?」

凛々しい能面にはファンシーすぎて不釣り合いなそれを指差す。

「真と聖に土産。……ついでに姫にも。」

「お土産?こんな近場で?」

淡白そうな顔して友達にお土産⭐︎なんてそんな可愛い奴だったの?

ていうか私はこの場にいるし。
またキャラ崩壊でも起こしたのか?
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