姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
Ep.134 戦うって言ったじゃない
近江涼介のせいでイヤーなこと思い出しちゃったじゃないの。
ラッキーなことに誰もいない放課後の進路指導室。
壁一面に並んだ赤本の文字を流し見ながら、私は提出期限間近の進路希望調査表を手にしていた。
結局話の続きは教えてくれないし!
広瀬真はどっかに消えたし!
大体文化祭直後に進路希望調査表出させて一気に現実見せてくるなんて、やり方がコスいのよ進学校!
進路希望調査に関しては八つ当たりだ。
友達の気持ちがわからないのも、隠し事するみたいな態度とられたのもモヤモヤして腹が立つ。
「なんなのよ、もう!」
赤本が並ぶ本棚をトンと殴ると、ガラッとドアが開く音がした。
「「あ。」」
ドアを開けた人物と目が合って声が重なる。広瀬真だ。