姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
Ep.140 高橋さん
家柄重視のヒエラルキーがすでに出来上がっている小学校は、あまり好きではなかった。
広瀬の名前にいろんな奴が寄ってきたけど何を喋ればいいかわからなかったから。
「広瀬君はいいよね。もともとの生まれがいいんだもん。」
「そりゃ何でもできるよね。羨ましい。」
ある時、誰かに無邪気にそんなことを言われた。
――そんなことないのに。
何でもできるように見えるのは、僕がちゃんと努力しているからだよ。
そう説明してもクスクス笑って理解ってくれなかったのが切なくて。
それから俺は、学校の奴らには心を閉ざして、常に下を向いているような奴になった。