姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
見上げた空はどこまでも青い。
知らない土地でひとりぼっち。
何しにきたんだかと自嘲気味に思う反面、慣れない班行動からの解放感もあったりして。
なんとも言い表し難い気持ちで、しばらくぼーっと空を眺める。
いくらか時間が経ったところで、見知らぬ男2人組に話しかけられた。
「ねぇ君、ひとり?それ学校の制服だよね?高校生?」
「危ないよー、こんな可愛い子が1人でいたら。」
(なんだ、ナンパか。)
ヘラヘラと下心丸見えの笑顔で私を見下ろす男達を冷めた目で見つめる。
こういうのは無視して過ぎ去るのが鉄則なんだけど、座っている目の前を塞がれてしまったから退路がない。
「お兄さん達が車で送ってあげるよ。」
「集合時間いつ?いいところ知ってるんだけどな。」
あ、ちょっとやばい奴らかも。
私に逃げ場がないことをわかって距離を詰めてくる。
こうなったらもう最終手段で大きい声を出すしかない。
そう思って大きく息を吸い込んだ時だった。
「やめなさい!彼女が怖がっているでしょう!」
突然女の声がしたか思うと、私と男達の間を何かが風を切って割り込んできた。