姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
Ep.17 キャンプファイヤー
夜、キャンプファイヤーが煌々と燃えている。
虫みたいにその火の周りに集まって賑やかしくしている奴らを、十数メートル離れたところから見ていた。
(あんなただのでっかい焚き火ではしゃげるなんて、おめでたい。)
大きな火の赤に照らされ、友達グループで浮かれたように笑い合う集団を見てうんざりする。
馬鹿みたいだ、と大きな溜め息が出た。
「でっかい溜め息。」
すぐそばの木から、無機質な声がした。
驚いてそこを見ると、近江涼介が気だるそうに木に凭れかかって立っていた。
「び……っくりしたぁ。
何、アンタいつからいたの?」
「お前が来るより前からいたけど?」
嘘でしょ、全然気づかなかった。
キャンプファイヤーの明かりが届かないほどの距離。
深緑のジャージは夜の闇が隠すから、動きの少ない近江涼介はまるで隠れ身の術でも使っていたかのように木と一体化している。
まだバクバク言っている心臓を宥めながら、私は近江涼介と同じ木に隣り合うようにして凭れかかった。
「…なんでこんな暗がりにいるのよ。」
特に話すこともなくて、でも沈黙も嫌で自分棚上げでそんなことを聞いてみる。
「あーいう催しに興味ないから。お前は?」
淡々と、私の顔も見ずに賑やかな方を見て近江涼介は言った。本当に無関心そうな顔をしている。
虫みたいにその火の周りに集まって賑やかしくしている奴らを、十数メートル離れたところから見ていた。
(あんなただのでっかい焚き火ではしゃげるなんて、おめでたい。)
大きな火の赤に照らされ、友達グループで浮かれたように笑い合う集団を見てうんざりする。
馬鹿みたいだ、と大きな溜め息が出た。
「でっかい溜め息。」
すぐそばの木から、無機質な声がした。
驚いてそこを見ると、近江涼介が気だるそうに木に凭れかかって立っていた。
「び……っくりしたぁ。
何、アンタいつからいたの?」
「お前が来るより前からいたけど?」
嘘でしょ、全然気づかなかった。
キャンプファイヤーの明かりが届かないほどの距離。
深緑のジャージは夜の闇が隠すから、動きの少ない近江涼介はまるで隠れ身の術でも使っていたかのように木と一体化している。
まだバクバク言っている心臓を宥めながら、私は近江涼介と同じ木に隣り合うようにして凭れかかった。
「…なんでこんな暗がりにいるのよ。」
特に話すこともなくて、でも沈黙も嫌で自分棚上げでそんなことを聞いてみる。
「あーいう催しに興味ないから。お前は?」
淡々と、私の顔も見ずに賑やかな方を見て近江涼介は言った。本当に無関心そうな顔をしている。